「マリオットアメックスとヒルトンアメックス、どちらを選ぶべきか」という質問をよく受けます。私はマリオットボンヴォイ・アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード(以下、マリオットアメックス)とヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス®・プレミアム・カード(以下、ヒルトンアメックス)の両方を保有しており、それぞれの特徴を日常的に使い分けています。
マリオットアメックスは旧SPGアメックス時代から長年保有し、ハワイへの15回以上の渡航でポイントやマイルを活用してきました。ヒルトンアメックスは2021年から保有し、4年以上ダイヤモンド会員を継続しています。
この記事では、単なるスペック比較ではなく「実際にどう使い分けているか」「どちらを先に持つべきか」という実践的な視点でお伝えします。
まず結論:どちらが向いているか
✈️ マリオットアメックスが向いている人
- ANAマイルでハワイ往復ビジネスクラスを目指している
- 年間400万円以上の決済ができ、無料宿泊条件を達成できる
- ポイントをマイルに交換して航空券に使いたい
- マリオット・リッツカールトン系に泊まることが多い
- ポイントサイト(ハピタス等)との組み合わせでポイントを積み上げたい
🏨 ヒルトンアメックスが向いている人
- 更新だけで無料宿泊1泊を確実に取得したい(決済条件なし)
- ゴールドから朝食無料・ダイヤモンドでラウンジを活用したい
- 年間200万円の決済でダイヤモンドを目指せる
- グランドワイレア・カライLXRなど上限なしの無料宿泊特典を使いたい
- HPCJ(国内25%割引)と組み合わせて国内ヒルトンをお得に使いたい
私の結論は「どちらか一方ではなく、両方を保有して使い分けるのが理想」です。ただし1枚目を選ぶなら、年会費・取得条件のハードルが低いヒルトンアメックスから始める方が多くの人に向いています。
基本スペック比較
| 項目 | マリオットアメックス プレミアム | ヒルトンアメックス プレミアム |
|---|---|---|
| 年会費 | 82,500円 | 66,000円 |
| 家族カード無料枚数 | 1枚目無料 | 3枚目まで無料 |
| 自動付与ステータス | ゴールドエリート | ゴールド |
| 上位ステータス取得条件 | プラチナ:年間500万円 | ダイヤモンド:年間200万円 |
| 無料宿泊1泊目の条件 | 年間400万円決済+更新 | 更新のみ(条件なし) |
| 無料宿泊の上限 | 最大75,000P (追加で最大100,000P) | 上限なし |
| 無料宿泊の利用曜日 | 365日いつでも | 金・土・日を含む宿泊のみ |
| 日常決済ポイント還元率 | 100円→3P | 100円→3P |
| 系列ホテル決済還元率 | 100円→6P | 100円→7P |
| ANAマイル交換効率 | 実質33〜42%(高い) | 10%(低い) |
| ゴールドでの朝食無料 | ✕(プラチナから) | ○(ゴールドから) |
| ポイント有効期限 | 24ヶ月(長め) | 12ヶ月(短め) |
| ポイントサイトからの直接交換 | ○(ハピタス1:1等) | ✕(限定的) |
| 国内割引特典(HPCJ) | なし | 初年度無料・2年目以降実質無料 |
項目別の詳細比較
① 年会費とコストパフォーマンス
年会費はマリオットアメックスが82,500円、ヒルトンアメックスが66,000円で、年間16,500円の差があります。この差額は年間で見ると小さくないですが、無料宿泊特典の取得しやすさを考えると実質コストの差はさらに大きくなります。
📊 無料宿泊1泊を加味した実質年会費の比較
| ケース | マリオットアメックス | ヒルトンアメックス |
|---|---|---|
| 年会費 | 82,500円 | 66,000円 |
| 無料宿泊1泊の取得条件 | 年間400万円決済が必要 | 更新のみ(条件なし) |
| 無料宿泊の価値(高級ホテル利用時) | 10〜15万円相当 | 15〜25万円相当(上限なし) |
| 実質的な年会費(無料宿泊相殺後) | 条件未達ならマイナス0円 条件達成なら実質マイナス | 毎年確実に相殺可能 |
ヒルトンアメックスは「更新するだけで無料宿泊1泊」という圧倒的なシンプルさが強みです。マリオットアメックスの無料宿泊は年間400万円という高いハードルがあり、達成できない年は事実上この特典を受けられません。
② ステータス取得のハードル
| ステータス | マリオット | ヒルトン |
|---|---|---|
| 自動付与(保有のみ) | ゴールド | ゴールド |
| 朝食無料・ラウンジのステータス | プラチナ(年500万円) | 朝食:ゴールドから ラウンジ:ダイヤモンド(年200万円) |
| スイートアップグレード対象 | プラチナ(年500万円) | ダイヤモンド(年200万円) |
ヒルトンはカード保有だけでゴールドから朝食無料が付く点が際立っています。マリオットのゴールドには朝食無料がなく、ラウンジ・スイートアップグレードを狙うにはプラチナ(年500万円)が必要です。一方ヒルトンダイヤモンド(年200万円)でラウンジ・スイートアップグレードが手に入ります。ステータス特典の取得しやすさはヒルトンが圧勝です。
③ ANAマイルへの交換効率
これはマリオットアメックスの最大の強みです。
| 比較項目 | マリオットアメックス | ヒルトンアメックス |
|---|---|---|
| ANAマイル交換レート | 3P→1マイル(33%) 60,000P以上で実質42% | 10P→1マイル(10%) |
| 年間200万円決済→ANAマイル換算 | 約25,000マイル | 約6,000マイル |
| ポイントサイトからの直接変換 | ○(ハピタス1:1) | ✕ |
ANAマイルを貯めてハワイ往復ビジネスクラスを目指すなら、マリオットアメックス一択です。同じ200万円の決済でも、ANAマイルへの換算効率は約4倍の差があります。ヒルトンポイントはマイル交換に使うと大きく損をするため、ホテル宿泊に使うことが前提です。
④ 無料宿泊特典の質
両カードとも無料宿泊特典がありますが、仕組みが全く異なります。
| 比較項目 | マリオットアメックス | ヒルトンアメックス |
|---|---|---|
| ポイント上限 | 最大75,000P (追加で100,000Pまで) | 上限なし |
| 利用できる曜日 | 365日いつでも | 金・土・日を含む宿泊のみ |
| 1泊目の取得条件 | 年間400万円決済 | 更新のみ |
| ハワイでの活用例 | リッツカールトン・ワイキキ リッツカールトン・タートルベイ | グランドワイレア カライワイキキLXR |
ヒルトンは「上限なし」が最大の強みで、1泊20万円超のホテルにも使えます。マリオットは「平日でも使える」点と「ポイント宿泊との柔軟な組み合わせ」が強みです。どちらを重視するかで評価が変わります。
⑤ ハワイでのダイヤモンド・プラチナ特典の実態
両カードともハワイで使えますが、エリートステータス特典の適用には注意が必要です。
⚠️ ハワイでのエリート特典:両カード共通の注意点
- 朝食特典:日本国内のようなフルブッフェ朝食ではなく、クレジット方式($10〜$25/人程度)になるホテルが多い(ヒルトン・マリオット両系列共通)
- ラウンジ:ラグジュアリーブランド(リッツカールトン・ウォルドーフ・LXR等)ではブランドポリシーにより適用が限定される場合がある
- スイートアップグレード:ハワイの繁忙期は満室に近く、ほぼ期待できない
宿泊前にホテルへ直接確認することをお勧めします。
私の実際の使い分け方
両カードを保有している私の実際の使い方をお伝えします。
アメックス
アメックス
タイムシェア
年間決済額別:どちらのカードがお得か
| 年間決済額 | マリオット アメックス | ヒルトン アメックス | おすすめ |
|---|---|---|---|
| 〜200万円未満 | 無料宿泊なし ANAマイル約20,000マイル未満 | 更新で無料宿泊1泊 ゴールド(朝食無料) | ヒルトン |
| 200〜400万円 | 無料宿泊なし ANAマイル約25,000〜50,000マイル | 更新で無料宿泊1泊 ダイヤモンド(ラウンジ・スイート) | ヒルトン |
| 400〜500万円 | 無料宿泊1泊(〜100,000P) ANAマイル約50,000〜62,000マイル | 更新で無料宿泊1泊(上限なし) ダイヤモンド継続 | 両方 |
| 500万円以上 | 無料宿泊1泊+プラチナ(ラウンジ等) ANAマイル約62,000マイル以上 | 無料宿泊1〜2泊 ダイヤモンド継続 | 両方 |
年間200〜400万円の決済層にはヒルトンアメックスの方が圧倒的にお得です。更新だけで無料宿泊1泊が確実に取得でき、年200万円の達成でダイヤモンドまで得られます。マリオットアメックスは年400万円以上の決済ができる方に向いています。
両方を持つのがベスト?
私のように両方を保有すると、以下のメリットがあります。
⭐ 両方保有した場合のメリット
- ハワイのヒルトン系(グランドワイレア・カライLXR)+マリオット系(リッツカールトン等)を両方カバーできる
- マリオットポイントはANAマイル交換、ヒルトンポイントは無料宿泊と役割を完全に分担できる
- 無料宿泊特典が年に最大3〜4泊分(マリオット1泊+ヒルトン2泊)確保できる可能性がある
- マリオットのMVC+ヒルトン無料宿泊の組み合わせでハワイ旅行のホテルコストをほぼゼロにできる
ただし両方の年会費の合計は148,500円になります。それだけのコストを回収できるかどうかは、実際のホテル利用頻度次第です。年に2〜3回ハワイや国内の高級ホテルを利用するなら、回収は現実的です。
よくある質問
まとめ:目的で選ぶ、理想は2枚持ち
📋 どちらを選ぶか:判断のポイントまとめ
| 目的 | 選ぶべきカード |
|---|---|
| ANAマイルでハワイ往復ビジネスクラスを狙う | マリオットアメックス |
| 更新だけで確実に高級ホテル1泊無料を得る | ヒルトンアメックス |
| 年間200万円の決済でラウンジ・朝食・スイートを手に入れる | ヒルトンアメックス |
| グランドワイレアやカライLXRに上限なし無料宿泊 | ヒルトンアメックス |
| 国内ヒルトン系をお得に使う(HPCJ25%割引) | ヒルトンアメックス |
| ハワイのヒルトン+マリオット両方を活用したい | 両方保有が理想 |
どちらのカードも「ハワイの高級ホテルを活用する」という共通の目的を持つ方に向いています。私はこの2枚を使い分けることで、ハワイ旅行のホテルコストを大幅に抑えながら、ANAビジネスクラスやファーストクラスでの渡航も実現してきました。
各カードの詳細については以下の記事もご参照ください。
本記事の情報は2026年5月時点のものです。カードの年会費・特典内容・取得条件は予告なく変更される場合があります。最新情報は必ずアメリカン・エキスプレス公式サイトにてご確認ください。


























